おゆきの風景・小舎便り > 2019年新年を迎えて

遅くなりましたが、新年おめでとうございます。

昨年暮れから大雪にみまわれ、朝から夕方まで雪かきに追われてへとへとで正月を迎えました。
考えてみると毎年暮れには大雪の日が続いていたような気がしますが、よりによってこの時期にこんな大雪にしてくれなくても良さそうなのに、うらめしく空を見上げるしかありません。
数年前の暮れにもひどい大雪に降り込められたことがあり、新幹線や高速道路が通行不能になり、お客さんが予定通り到着できなかったこともありました。
それからすると今回はまだまし・・・ではありますが、身体はきつい。

しかし私は雪かきのすべてが嫌いなわけではなく、スコップで屋根の雪下ろしはわりと好きな方かもしれません。
どんなところが気に入っているかというと、スコップを動かしながら自分の世界に入れるのがいいですね。
スコップで雪を四角く切りそれをすくって下へ放り投げる繰り返しなのですが、その単純作業をしていて30分くらいすると自分の雪かきペースに乗れるようになってきます。
そうなると今度は頭の中にいろんなことが浮んできたりします。
あるときは若い頃のアホだった思い出やドジだった思い出や悲しかった思い出・・・
なんかいい思い出はありませんな。
しかしそれに浸ってみるとなつかしくて結構いいもんです。

またあるときは哲学的な頭になったりもします。
「世の中の辛いこと楽しいことは自分の思い方しだいなのだ」
という結論に至ったこともあります。
「心頭滅却すれば火の中すずし」
みたいなもんです。

屋根の面積の2/3くらいまでこうして自分の世界に入り、疲れをまぎらわしながらかつ自分を騙しながらたどり着いたら、あとはこっちのもんです。
残り1/3は勢いでいってしまうんです。
屋根の高い方から下ろしてくるので
残り1/3となるともうそんなに遠くへ放り投げなくても済みますので体力の消耗度は少なくなり、しかもあと少しという気持ちがよいしょしてくれて疲れを感じないでゴールインできるのです。

屋根の雪下ろしは地上の雪かきと違って足元が滑って力が思うように入りづらいため疲労が加速されます。
しかし滑らないための足技なんてものはありません。
命綱を片手にひたすら滑るのを我慢するしかないのです。
またこの命綱が邪魔なこと。
手にまといつくわ足にからむは、スコップに引っかかるはで、このときばかりは哲学的な頭になっている場合じゃなくなります。
コッラ~命綱よ・・・っと顔で笑って心でも笑ってなぜか深呼吸してます。

でもこの屋根の雪下ろしが終わったあとの充実感は・・・
そんなに期待したほどのことがないのが玉に傷なんです。
ですから自分の世界に入って、ある一瞬雪かきをしながら雪かきをしていない世界へワープする大技が大事なのです。

雪国では毎年屋根の雪下ろしで怪我や亡くなる方も多く、早く屋根の雪下ろしロボットを開発して欲しいものです。

正月なのに雪かきの話ばっかりになってしまいました。
ゆきの小舎での正月の状況は「おゆきの日々>振り返って年末~年始」に掲載しておりますのでご覧ください。

本年は新しい元号を迎える年でありますが、新元号のもと穏やかな時代となりますよう祈っております。
皆様にはどうぞお元気でお過ごしくださいますよう。
今後ともこれまで同様お付き合いくださいますようお願い申し上げます。


  


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