少し前、小舎のお客さんから玄関前の階段に手すりを取り付けて欲しいとの要望がありました。
確かにお客さんによっては階段に手すりが必要だということをあらためて感じ、急いで設置しなければと思い段取りしました。

しかしどちらの家庭でもその一部といえども長年住んだ家を改造するとなると、周辺の環境や構造上いろいろな問題をクリアしてかからなくてはなりません。
その意味で我が家の冬は玄関前には屋根雪がどっさり滑り落ちる構造になっていて、設置した手すりに直撃するため壊れる可能性が大であり、簡単に取り外せるようにしなければなりません。

手すりはしっかり固定できていないとかえって危ないし、またこれを取り外しできるように考えると構造的にガタが生じやすくなります。
そのあたりを解消した出来上がりになるよう都合の良い設置箇所を見つけ、取り付けるのに悩みました。

また、階段をよく見ると踏み板が経年劣化していて、ついでにこれも直した方が良さそうということになり、最初は手すりだけと簡単に考えていた作業ががひとまわり大きな工事レベルになったのでした。

しかし毎度のことではありますが追い詰められたときこそ頭上に響き渡る天の声に導かれ、このたびの工程が決まり着工の運びがあい整ったしだいです。

たまたま必要な材料はうちにあったのでそれらを使いましたが、木取りとそれらの加工に結構手間がかかり、ホームセンターで適当な材料を見繕った方がなんぼ簡単に済んだことかと半分後悔しました。

最後に塗装を終え何だかんだと１週間ほどかかり下の写真のように完成いたしました。
見た目の手すりは華奢（きゃしゃ）に見えますが充分な強度であなたを救ってくるはず。

完成後これ見よがしにおゆきに完成の報告を致し、検分の運びの段になりましたところ、即座に
「これじゃ～手すりのバランスが悪いぜよ、何とか直せないの～」
でした。

「せっ、せっかく頑張ってコシラエタのにそれかよ～」　っと
まだ７月半ばというのに背中を秋風がかすめていったのでした。

でも、よく見ると確かに機能を優先するあまり、バランス感覚はサンカク　っと言われてもしょうがないかもしれません
以後精進いたしますがな。